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ETC2.0とは?料金割引以外のメリット、DSRCとの違いは?

   

渋滞

先日、国土交通省がETC2.0利用者を対象に高速料金を割引する制度を来年度以降に順次導入すると報道しましたが、そもそもETC2.0とはどういったものでしょう?DSRCとの違いは?割引以外にどのようなメリットがあるのでしょう?

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ETC2.0とは? DSRCとの違いは?

ETC2.0というのは、現在のETCの機能を大幅に拡充したものと言われています。簡単に言うと、カーナビとの連動で、渋滞箇所を回避するルートを提案したり、見通しの悪いカーブの先の危険を知らせたり、地震などの災害時に対応方法を教えてくれるといった機能が利用できます。

そんなサービス、いつから提供されるのだろうと思いますが、既に2009年からこのサービスは提供されています。ETC2.0は、もともと「ITSスポットサービス」という名称でした。しかし、ほとんど普及しないため、国土交通省が昨年10月に呼び方を変更したのです。高速料金の割引制度の導入も、このサービスを普及させたいために施した苦肉の策のようです。

DSRC対応車載器などに使われる「DSRC」(Dedicated Short Range Communication)は、このサービスの中心となる高速、大容量の通信が可能なスポット通信のことです。ですからDSRC対応車載器とETC2.0対応車載器は基本的に同じものを指しています。ただし以前からDSRC対応車載器を利用している場合、経路情報(渋滞回避)サービスを受けるには再セットアップが必要となります。

現行のETCは、有料道路を利用する車の9割が利用しています。ETCを載せている車は、2015年5月時点で6,692万台、日本全国の保有台数に対し6割になります。それに対し、ETC2.0のサービスに対応しているDSRC対応車載器を載せている車は68万台。現行ETCの1%程度です。ETC2.0が全く普及していないことがよくわかります。

 

ETC2.0の機能、料金割引以外のメリット

ETC2.0の機能をもう少し詳しく解説します。大きくは次の3つです。

  • 安全運転支援
  • 渋滞回避支援
  • 災害時支援

安全運転支援

車の向かっている先に危険がある場合に知らせてくれる機能です。落下物があったり、合流地点があったり、見通しの悪いカーブの先が渋滞でつまっている場合などに静止画像と音声で知らせてくれます。また向かっている先で雪が積もっていたり、霧が出ていたりする場合なども事前に知らせてくれます。

渋滞回避支援

一般的なカーナビ(VICS対応)で提供されている渋滞情報は、渋滞箇所が表示されるだけで、渋滞を避けようとする場合は、ドライバー自身がルートを考えなければいけません。また、渋滞情報を得られる範囲も狭く、隣県の情報を得られないため、少し遠出をするときには最適なルートを選択することができません。ETC2.0では、従来の5倍の範囲をカバーしているため隣県の情報も含めて、渋滞を回避する最適なルートを選んでくれます。

災害時支援

地震などの災害発生と同時に、静止画・音声によって災害の状況に応じた対処の方法を知らせてくれます。これによっていざという時、慌てることなく適切な対応ができます。

2つめの渋滞回避情報が、高速道路を出て一般道を通り、再度高速道路に入るといったルートを示した場合、それにしたがって高速道路を一時的に出ると料金は割高になってしまいます。これを、高速道路を出なかった場合と同じ料金にするなどの制度が、来年度から実施されます。国土交通省が来年度以降、順次導入すると発表したETC2.0利用者に対する優遇措置です。

また、ETC2.0の普及にあわせて、ゲートバーで減速をしなくても通過できるETCレーンの導入が平成28年春頃に予定されています。他にも、サービスエリアや道の駅で観光情報や名産品の情報を得ることができたり、ガソリンスタンドや駐車場、ドライブスルーなどの支払いもETCで料金決済できるようになるとのことです。これは一部スタートしているようです。

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ETC2.0を利用するには?

このETC2.0のサービスを受けるにはどうすればいいのでしょう?利用方法は3通りありますが、いずれの利用方法にしてもETC2.0に対応する車載器(ITSスポット・DSRC対応)に買い替える必要があります。

  • カーナビゲーション連動型ETC2.0対応車載器
  • 発話型ETC2.0対応車載器
  • スマートフォン連動型ETC2.0対応車載器

カーナビとの連動型の場合は当然、カーナビもETC2.0に対応したものが必要ですが、ETC2.0で提供されているサービスをカーナビに画像と音声で受けることができます。発話型、スマートフォン連動型の場合は、車載器だけを買い換えれば利用可能ですが、発話型は音声情報しか受け取ることができません。スマートフォン連動型はスマートフォンに画像と音声を受けることができます。

ETC2.0利用に必須の車載器は、現在(2015.8)、価格comで16,800~36,000円程度となっています。カーナビもあわせて購入となるとかなりの出費になります。さらに経路情報サービス(渋滞回避)を受けるには、DSRC対応車載器の場合でも再セットアップ(数千円)が必要となります。ETC2.0のサービスがこれに見合うだけのメリットがあるかどうかです。
ETC2.0対応車載器買い替えや再セットアップするメリットはある?

ちなみに国土交通省は2015年3月末を締切として、ETC2.0対応車載器に新たに購入した人を対象にQUOカード5000円分の謝礼を送るというキャンペーンを実施しました。結果、何人の応募があったかは不明ですが、2月末午前時点での応募は607名だったようです。先着10,000名が対象であるにもかかわらずです。このようなキャンペーンは2011年度、2013年度に続き3度目です。まったく認知されていないのか、そもそもニーズがないのか、どちらでしょう。

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