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「世界一受けたい授業」西大和学園の英語力を格段に上げた多読学習法

      2015/09/06

飛躍

「世界一受けたい授業」に取り上げられた奈良県の私立「西大和学園」は、中・高一貫の進学校。開校当初は教師も生徒も落ちこぼれの集まりで、荒れていた学校が、2014年東大合格者数全国第3位となった鍵は英語の多読でした。英語力を飛躍的にUPさせた多読学習法とは?

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「世界一受けたい授業」に取り上げられた西大和学園とは?

「世界一受けたい授業」(日本テレビ 毎週土曜夜7:56~8:54)で取り上げられた西大和学園。2014年東大合格者数は1位の開成高校、2位の灘についで全国第3位、京大に至っては24年連続1位を記録していた洛南高校を押さえ、合格者数第1位に輝いた中・高一貫の私立進学校です。西大和学園の偏差値は76で、県内では東大寺学園についで第2位。急激に学力を伸ばしてきた学校です。

しかし、1986年開校当初は中堅公立高校の滑り止めに受ける高校で、受験に失敗した落ちこぼれの生徒が集まり、教師も公立校を不採用になった落ちこぼればかり。当時の偏差値は50前後でした。学校は荒れていて、教室からは机が放り投げられ、窓ガラスは割られ、トイレットペーパーを廊下に撒き散らす生徒もいる始末。問題は学校内だけでなく、他校との喧嘩も絶えなかったようです。学校の教育方針は定まっておらず、教師によって生徒に対する指導はバラバラでした。

西大和学園の創設者である田野瀬良太郎氏は「こんなはずではなかった・・・」と頭を抱えたそうです。しかし「高校にはひとつの路線が必要」と考えた田野瀬氏は、全国の私学を回って他校のベテラン教師に助言をもらい、職員会議を重ねた結果、「日本一の進学校」を目指すことに決めたのです。この考えに賛同した教師はわずか2名だったそうです。

反対派多数の中、田野瀬氏らは「日本一の進学校」を目指し、数学の授業を早口で喋る、部活の時間を大幅に減らすなど様々な改革を行いました。学校の「キーンコーンカーンコーン」というお決まりのチャイムがのんびりしていて気が締まらないという理由で、「カーン」というボクシングのゴングのような音に変えられました。他にも様々な取り組みが行われました。

今では毎朝、8時55分から小テストが行われています。高校一年からは生徒全員がiPadを使いながら授業を受けています。

荒れていた落ちこぼれの学校をトップクラスの進学校に飛躍させた秘密。詳細はこちら↓をお読みください。

田舎の無名高校から東大、京大にバンバン合格した話―西大和学園の奇跡

 

英語力を格段に上げる多読学習法とは?

様々な取り組みの中、今回の飛躍の大きな要因となったのが「英語」。田野瀬氏は、9割は英語が要因だと言います。英語は受験でも大コケのない科目だということで、西大和学園では2010年度より中学2年生と3年生を対象に、英語の授業の1時間を多読学習に充てるようにしました。西大和学園の図書室には約5000冊の英語の原書があり、生徒は好きな原書を選んで1時間ひたすら読むそうです。本の表紙には単語数が表記されていて、語数を記録しながら100万言語を最終目標としてとにかく読みまくるのです。でも、語数の多さを競うのではなく、自分のペースを大切にすることが重要なんだそうです。

  • 辞書を引くのは禁止
  • 分からないところはとばす
  • 選んだ本が面白くなかったらやめて別の本を選ぶ

原書を読む際には上記の3原則を守ります。多読を継続するためのポイントは、自分のレベルより2段階程度下の文章を読むこと、辞書を引かなくてもストレスを感じない程度の本を選ぶ必要があります。知らない単語がほとんどない、だいたい9割ぐらいは知っている単語ばかりで書かれた本です。そのぐらいであれば、前後の文脈で分からない単語が出てきても推測できることがありますし、読み飛ばしてもストーリーがだいたいわかります。

もうひとつは、読んでいて楽しい本を読むことです。ですから、少し読み進めて「つまらない」と思ったら別の本を読めばいいのです。日本語の本でもこれは同じで、興味のないものをいくら読んでも頭に入ってきません。読み進めていくうちに没頭して時間を忘れてしまっていた、というぐらいのものがベストです。ですから、西大和学園の多読は、絵本からハリーポッターまでいろんな洋書が揃っているのでしょう。

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英語力を高めるための様々な取り組み

英語力を高めるために取り組んでいるのは「多読」だけではありません。ネイティブの教師と、AET(Assistant English Teacher)=外国語授業の補助を行う外国人助手による授業も行われています。体育・美術・音楽といった副教科の授業はすべて英語で行われます。中学3年生の秋にはアメリカへ12日間、生徒全員が語学研修旅行に行きます。1人1つの家庭にホームステイし、現地校との交流やスポーツ観戦、キャンプなどの体験を通して、本当に使える英語を身につけます。

また中学3年生の希望者には、3ヶ月または1年間の留学プログラムも用意されています。仮に1年間の留学をして学力に差がついても中高6年間で卒業できるようになっています。高校1年になるとこれも全員参加で、「トルコ」「シンガポール・マレーシア」「ベトナム・カンボジア」のうち1つを選択し、実際に現地に行ってその文化を学ぶ「海外探求旅行」があります。

「多読」だけでなく、このように英語力を高める様々な取り組みが、奇跡的な飛躍を実現する大きな要因になったのです。

西大和学園は、勉強以外にも力を入れていて、課外授業でモチベーションを高めたり、先生は放課後毎日1時間ぐらい生徒の相談を受けています。先生の役職も細かく設定し、責任感とやる気を持つ仕組みにしているそうです。

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