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不安を解消するシンプルな方法 脳トレ90日で悲観的な性格を変える

      2015/10/24

脳リラックス

不安や心配にならない人はいません。不安になりやすいか不安になりにくいかのどちらかです。ここでは、その場しのぎの不安解消の方法ではなく、脳トレを使って、根本的に不安になりにくい性格に変える方法についてお話します。

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不安を感じる要因

不安を感じるのは、まだ起こっていない問題が将来起こるかもしれないと考えるからです。これは、将来に起こりうるリスクを想定しているということです。人間は太古の頃より、外界から身を守るために、危険を察知できるよう脳が発達しています。ですからどうしても危険なものネガティブなものに注意がいくようにできているのです。

それなのに世の中は、不安を感じさせるような危険な情報、ネガティブな情報にあふれています。テレビのニュースは犯罪や事件、事故などネガティブなものばかり報道します。ほとんど起こらない極めてまれな事件が、あたかも自分の身の回りでいつも起こっているかのような錯覚を起こさせます。ほのぼのとしたニュース、ポジティブなニュースよりもそういったニュースに視聴者の関心が集まるからです。政治家や宗教家は、大衆の将来に対する不安を煽ることによって支持を得ようとします。問題を大げさに強調し、それを救えるのは自分だと主張します。

元々、リスクを察知するためネガティブなものに注意がいく傾向が強いのに、まわりはネガティブな情報にあふれていれば、否が応でもネガティブなものに反応してしまいます。ネガティブな考えをしてしまっても当然の世界に生きているということです。これが不安をもたらす大きな要因です。

 

ポジティブとネガティブ どちらに注意を向けるか

子犬・獰猛な犬

しかし、こんな世の中でも楽観的に生きている人がいます。悲観的で不安を感じやすい人と何が違うのでしょうか。オックスフォード大学のエレーヌ・フォックス教授は、この違いにセロトニン運搬遺伝子が影響することを発見しました。セロトニン運搬遺伝子はその長さによってSS型、LL型、SL型の3種類に分類され、人は必ずどれかにあてはまります。

注意プローブテストと呼ばれるテストでは、人がポジティブなものに注意を引きつけられやすいのか、ネガティブなものに注意を引きつけられやすいのかがわかります。コンピューターの画面上に、歯を剥きだして今にも噛み付きそうな犬の画像と、愛くるしい子犬の画像が表示され、0.5秒後にはそれらの画像は消えます。その後どちらかの画像の近くに△があらわれます。被験者はその△が現れた時にボタンを押します。

ポジティブなものに注意を引かれやすい人は、ポジティブな画像の近くに△が現れるとボタンを押すタイミングが早く、逆にネガティブなものに注意を引かれやすい人は、ネガティブな画像の近くに△が現れた時にボタンを押すタイミングが早くなります。ほんのわずかな差ですが、それによってどちらの画像に注意を引かれたのかがわかります。

 

楽観的な人と悲観的な人との違い

この注意プローブテストによって、セロトニン運搬遺伝子がLL型の人は、ポジティブな画像に引きつけられ、SS型・SL型の人はネガティブな画像に引きつけられやすいという実験結果が得られました。しかし後に、これは誤った解釈であり、性格が遺伝子で決まっているわけではないことがわかりました。

実際は、ネガティブなものに注意を引きつけられる型は、それ以外の型に比べ、まわりの環境に影響を受けやすいタイプだということがわかりました。ネガティブな情報があふれる世の中で、その環境の影響を敏感に受けた結果、ネガティブなものに注意を引きつけられやすくなったものと考えられます。

しかし、SS型やSL型であっても、ポジティブな画像に引きつけられやすい人もいます。それは、外界の影響がポジティブだったことが原因です。これらの型の人は、まわりのネガティブな影響を受けやすい一方で、ポジティブな環境に置かれればそこから最も利益を受けることができる型だそうです。エレーヌ・フォックス教授はこのようなタイプになる大切な要因として、幼少期の頃に自分自身を信じてくれる大人が近くに存在することをあげています。

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脳トレで不安解消の必要のない性格に変える方法

では、すでに大人になっていて不安を感じやすい人はどうすればいいのでしょうか。先ほどの「注意プローブテスト」を逆に利用する方法があります。ポジティブなもの、ネガティブなものに注意を引きつけられるのは無自覚です。無自覚にポジティブなものに引きつけられるよう脳を訓練するのです。

不安を感じやすい悲観的な人は、注意プローブテストをすると、無自覚にネガティブな画像に意識が向きます。意識が向いているその画像が消えたすぐ後に△が表示されるので、ボタンを押す反応が早くなりのです。意識が向かった画像の近くに△があるからすぐに反応できるわけです。

この注意プローブテストは、ポジティブ・ネガティブ両方の画像の後にランダムに△があらわれますが、これをあえてポジティブな画像の近くばかりに△を表示するようにします。ポジティブな方ばかりに△が表示されるので、これを継続して行うことによって、無自覚にポジティブな方に意識が向くという原理です。エレーヌ・フォックス教授はこの訓練によって、ネガティブなものに注意を引きつけられやすかった人が、ポジティブなものに注意を引きつけられるようになったとの結果を得ました。

人は物事に触れた時、ポジティブな面、またはネガティブな面に注意を引きつけられます。そしてその事象に対し、ポジティブまたはネガティブな解釈を加え、それをポジティブまたはネガティブな記憶として脳にしまっておきます。これまでネガティブな面ばかりに無自覚に注意を向けていたのが、無自覚にポジティブな面ばかりに注意を向けるようになる。これだけでも世界はこれまでと全く違ったものに見えるでしょう。

ただ、すべてにおいてポジティブな面だけを見ているとそれも問題が生じます。危険を察知する能力が全くなくなると、危険なものに気づかず、危険を犯してしまう可能性が高くなってしまいます。ポジティブとネガティブはバランスが大事だということです。

最後に、注意プローブテストを利用した脳トレを行えるスマホアプリをご紹介します。一つ目はABMT(Attention Bias Modification Training)というアプリです。このアプリは、画像ではなくネガティブな文字とポジティブな(というよりネガティブでない)文字を使用しています。1回3分程度で、訓練の結果が記録されるようになっています。

もうひとつは、Personal Zenというアプリ。こちらは青い顔をした笑顔の妖精と怒った顔の妖精が画面に現れ、笑顔の妖精が消えたすぐ後に草が生えます。その草を指でなぞって刈っていきます。これをひたすら繰り返すアプリです。妖精が現れる前に紫色の丸い模様が現れます。それを注視した後に現れた笑顔の妖精の方に注意を向けること、そしてはえた草を指でなぞるのがポイントです。

実験では毎日25分以上これらのアプリで訓練をした場合に不安が軽減されたという結果が得られました。これらのアプリで毎日訓練し、不安を感じにくい脳を作り、不安を解消する必要のない性格に変えていきましょう。

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