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仙台七夕飾の由来・歴史~仙台七夕祭りの笹飾りが豪華絢爛な理由

      2015/08/03

仙台七夕飾りphoto by 仙台七夕まつり協賛会

東北のお祭りの中でもとくに有名なお祭りの1つ、仙台七夕祭り。超豪華絢爛な七夕飾りが有名ですが、どうしてあんなに豪華な飾りになったかご存知ですか?今回は仙台七夕飾りの由来と歴史についてご紹介します。

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仙台七夕祭りの歴史~衰退と復活~

元々、仙台の七夕祭りは普通の七夕祭りと同じで笹に短冊をかけ手芸や手習いの上達をお願いするお祭りでした。農家の方は田の神に藁の馬を奉げ、豊穣をお願いしていたそうです。

記録では江戸時代から残っていますが、維新の改革を境にお祭りの規模はどんどん衰退していきました。明治では新しい暦(今のカレンダーと同じ暦)を利用するようになってからは年々開催すらしなくなり、第1次世界大戦の後の不景気もあり、ますます行われなくなっていきます。

時代は流れ、昭和2年に大町5丁目の共同会の方々が中心となり、商家の有志たちが豪華な七夕飾りを復刻させました。この時はまだ日本は不景気で、その暗い雰囲気を吹き飛ばそうとしたそうです。仙台の人々は久しぶりに見た七夕飾りに大いに喜び、多くの人たちが美しい七夕飾りを見るために集まったそうです。

翌年には東北産業博覧会の行事として、また仙台の七夕を盛んにするために仙台商工会議所と仙台協賛会が合同で「飾り付けコンクール」を開催しました。長い間忘れ去られていた仙台の七夕がこの時復活を遂げたのです。

 

仙台七夕祭りの歴史~戦後の復活~

一度は返り咲いた仙台七夕祭りですが、第2次世界大戦を迎えたために終戦まで開催することができませんでした。終戦の翌年である昭和21年、仙台市の1番通りの焼け跡に52本の竹飾りが飾られました。当時の新聞には「涙が出るほど懐かしい」とまで書かれていたそうです。

また翌年の昭和22年、昭和天皇が巡幸された時には5000本もの笹飾りのアーチを作りお迎えをしたそうです。これがきっかけで仙台の七夕祭りは観光イベントに発展していきます。そして現在では七夕飾りはもちろんの事、様々なイベントも行われるようになり、毎年日本中の人たちが集まる大きなお祭りになりました。

実は仙台の七夕祭りには七夕飾り以外にも、他のお祭りとは違う特徴があります。ねぶた祭りや竿燈祭りは「神様をお送りするお祭り」なのに対し、仙台の七夕祭りは「神様をお迎えするお祭り」なのです。

仙台は昔から冷害で飢饉を迎える事の多い土地でした。つらい歴史を乗り越えるために田の神様を祭り、豊作をお願いしていたのです。江戸時代の冷害、維新の改革による生活の変化、戦争による不景気。仙台七夕祭りはこうしたつらい歴史を乗り越えてきた仙台の方たちの祈りの形でもあるのです。

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七夕飾りの意味

仙台の七夕飾りには様々な形がありますが、それぞれ色々な願いが込められています。その中でも私たちになじみのある物をいくつかご紹介します。

私たちも七夕祭りでよく飾る短冊は元々「学問や書道の上達」を祈願するものでした。正式な作法ではカラトリという植物の葉に集まった露で墨をすって詩歌を描くのだそうです。

仙台七夕でも特に良く見るのがくす玉とその下の吹き流し。吹き流しは織姫の織り糸を象徴しています。昔の織り糸を垂らした形になっており、「機織りや技芸の上達」を祈願するものだそうです。くす玉は元々故人の霊を慰めるための物でした。ざるに紙の花をつけて飾られていたのが始まりだそうです。

戦後の昭和21年、戦争で荒れてしまった仙台の街をきれいにしてやりたいと考えた方がいました。森 権五郎 (もり けんごろう)さんという方です。権五郎さんは庭に咲くダリア見て、「このダリアのように七夕を飾りたい」と考え、軽い竹かごで球を作り、京花紙で飾り付けたくす玉を作りました。美しいくす玉はすぐに町内に広まり今の様に仙台の様々な所で飾られるようになったのです。

 

仙台七夕祭りの笹飾りが豪華絢爛な理由

笹飾りには純日本和紙がふんだんに使用されていて、1本の値段は数十万から数百万、高いものだと1千万円単位のものもあるそうです。これは商店街のそれぞれのお店が数カ月前から独自で準備するものです。

8/6の朝に飾りつけられた飾りは審査され、その日の午後には、金・銀・銅の賞が与えられます。飾りの根元に金・銀・銅のプレートが付いているので根元を見れば賞が与えられた笹飾りがわかります。

昭和2年、不景気の暗い雰囲気を吹き飛ばすため、商家によって七夕飾りが復刻され、翌年から行われた「飾り付けのコンクール」によって笹飾りは年々豪華さを増していきました。

仙台の七夕祭りは、他の地域の七夕祭りとは格が違います。仙台市は伊達政宗で有名ですが、「伊達めがね」などで使われる「伊達」という言葉には「粋」「見栄」「豪華」という意味があります。各店が派手に見栄を張り、仙台市としての意地を貫いてきた結果、仙台七夕の笹飾りは豪華絢爛さを増してきたのではないでしょうか。仙台市の県民性ゆえの豪華さというところでしょうか...

 

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